巳年じゃないけど Python やろうぜ(その 3)
似非プログラマです。本日、御年 41 になりました。また一つ、おっさんの階段を上りました。
まぁそんなことは置いといて、Django です。
そもそも Django って何よ ?
Django is a high-level Python Web framework that encourages rapid development and clean, pragmatic design.
(The Web framework for perfectionists with deadlines | Django より引用)
ざっくり訳すと「素早い開発、かつ綺麗で現実的なデザインを後押ししてくれる高水準な Python の Web フレームワークですよ~」ってところかしら。
Django 以外だと、Web2py なんてのがあるらしいけど、残念ながらこいつはまだ Python 3 系には対応してない。まぁそのうち対応するんじゃないかな。
ということで。
とにかく入れる
とにかくインストールする。と言っても、ものすごく簡単。コマンドプロンプトを開いて
>pip install django
以上。あとは画面をボーッと眺めてれば、ものの数十秒で Django はインストールされます。便利な世の中になったアル。
とにかく作る
Django のアプリを管理するプロジェクトを作ります。お好きなフォルダに移動して
>django-admin startproject django_test
すると django_test
というフォルダができます。ちなみにできたフォルダの中身はこんな感じ。
django_test │ manage.py │ └─django_test settings.py urls.py wsgi.py __init__.py
とにかく動かす
>cd django_test >python manage.py runserver Performing system checks... System check identified no issues (0 silenced). You have 13 unapplied migration(s). Your project may not work properly until you apply the migrations for app(s): admin, auth, contenttypes, sessions. Run 'python manage.py migrate' to apply them. January 14, 2017 - 22:40:49 Django version 1.10.5, using settings 'django_test.settings' Starting development server at http://127.0.0.1:8000/ Quit the server with CTRL-BREAK.
ということでブラウザで http://localhost:8000 にアクセスしてみましょう。
とりあえず動きましたが、まだ何もありません。
日本語化する
ここから Atom で作業します。
django_test\django_test\settings.py
を開くと、106 行目~108 行目に
LANGUAGE_CODE = 'en-us' TIME_ZONE = 'UTC'
ってのがあると思うので、これを
LANGUAGE_CODE = 'ja-jp' TIME_ZONE = 'Asia/Tokyo'
に直します。保存すると、コマンドプロンプトで runserver が再起動しているのが分かると思いますので、さっきのページをリロードしてみましょう。
メッセージが日本語になりましたね。もちろん、まだ作業は何も手を付けていません。次にやるべきことは、もう書いてありますね。そう、startapp
でアプリのひな型を作るのです。
巳年じゃないけど Python やろうぜ(その 2)
前回からの続きです。
開発環境を整える
PyCharm は割とおすすめらしいんだけど、無料版だと Web 開発にはやや機能不足っぽい。
ということで、無料で整えられる環境としては以下のパターンがあるかと思います。
Eclipse + PyDev
Eclipse - The Eclipse Foundation open source community website.
PyDev
おなじみの Eclipse に PyDev プラグインをインストールして Python の開発環境として使う方法。マウスクリックで Django プロジェクトも作れる。そんなに悪くない。
Atom + 各種パッケージ
GitHub が提供している無料の高機能エディタにパッケージを入れて Python 用のエディタとして使う方法。linter-pep8 linter-pycodestyle を入れると pep8 pycodestyle*1 を利用してコードのチェックができる(PyDev は pylint のみ対応)。pep8 pycodestyle の他に flake8 というのもあって、そちらを使うのであれば linter-flake8 を入れればよい。
一応、両方それぞれに構築してみた。Eclipse + PyDev は特に問題なし…と思ったが、後に pylint の設定でハマる。
Atom は差し当たり
- japanese-menu
- autocomplete-python
- linter
linter-pep8 (pep8 を使う場合)linter-pycodestyle (pycodestyle を使う場合) or linter-flake8 (flake8 を使う場合)
あたりを入れておけばいいんじゃないでしょうか(Django 関連は後ほど紹介)
各種 linter のインストール
pylint
普通に pip install pylint
したら見事にハマりました ! のぉー !
というわけで、昨日紹介した非公式バイナリ配布サイトから lazy_object_proxy と wrapt を持ってきてまず先に入れておきます。それから pip install pylint
でインストール完了。
pep8 pycodestyle, flake8
pip install pep8
pip install pycodestyle
, pip install flake8
で問題なし。
次はいよいよ Django ですよ !
*1:pep8 は pycodestyle にリネームされたそうです。
巳年じゃないけど Python やろうぜ(その 1)
どうもすっかりとご無沙汰しておりました。
忙しかったり体調崩したり、なかなかブログに本腰が入れられない状態がずっと続いていましたが、暇になったのでまた再開しようかと思います。今後も相変わらず不定期ですが、なにとぞよろしくお願いいたします。
きっかけ
昨年末に「来年こそ書初めするぜ !」と意気込み、さてどの言語にしようかと考えていたのですが、以前から Django に興味があったので「この流れで行くと Python で書初めするのがええかのぅ」ということになりまして、結局 2 日遅れの 1 月 4 日にめでたく Python + Django にて書初めと相成りました。
それから 1 週間ちょい、ほぼ Python をメインにコードを書いておりました。今回はその奮闘記を題材にいたしとうございます。
まずは Python をインストールしなきゃ始まらない
まぁまずは肝心の Python をインストールしなきゃ始まらんわけです。
Django、その前に
Django の前に、以前から興味のあった各種パッケージをインストールしていきます。
NumPy (NumPy + MKL)
Python で数値計算するやつ。何か n 次元配列とか使えるみたい。Windows にインストールするときはちょい特殊で、下記のサイトから自分にあった whl ファイルを持ってきて pip install
しないとダメっぽい。
SciPy library
上記の NumPy もそうなのだが、SciPy プロジェクトのコアとなるパッケージの一つで、こいつのことを単に SciPy という人もいる。これも Windows では上記の配布サイトからやはり whl ファイルを持ってきてインストールする。先に NumPy + MKL を入れろと書いてあるので、NumPy + MKL → SciPy の順にインストール。
matplotlib
MATLAB っぽい感じでグラフとか表示できるらしい。Python 3.5 までは単に 2.0.0 がリリースされて、Python 3.6 向けのパッケージも PyPI に置かれるようになりました。なので普通に pip install matplotlib
で行けたのだが、Python 3.6 用のは PyPI に転がってないのでやっぱり上記の非公式バイナリ配布サイトから持ってこないといけない。pip install matplotlib
で行けます。
ちなみに pip install
すると依存するパッケージがゴロゴロと入ってくるが、それは pip が勝手に入れてくれるので問題なし。
SymPy
シンボリックに数式計算をしてくれるライブラリ。これも SciPy プロジェクトの一つ。これは普通に pip install sympy
で大丈夫。
Apache Maven を使ってみよう(その 3)
Maven のプラグインについて
Maven のプラグインは主に以下のサイトで用意されている。
Maven – Available Plugins
Mojo – MojoHaus Maven Plugins Project
Exec Maven Plugin
前回の課題になっていた、Maven のビルドの実行の際に main
を実行するためには、Mojo で用意されている Exec Maven Plugin を利用する。
pom.xml
を修正する。
<project xmlns="http://maven.apache.org/POM/4.0.0" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="http://maven.apache.org/POM/4.0.0 http://maven.apache.org/maven-v4_0_0.xsd"> <modelVersion>4.0.0</modelVersion> <groupId>jp.mydns.akanekodou</groupId> <artifactId>MavenSample</artifactId> <packaging>jar</packaging> <version>1.0-SNAPSHOT</version> <name>MavenSample</name> <url>http://maven.apache.org</url> <properties> <project.build.sourceEncoding>UTF-8</project.build.sourceEncoding> <maven.compiler.source>1.8</maven.compiler.source> <maven.compiler.target>1.8</maven.compiler.target> </properties> <build> <plugins> <plugin> <groupId>org.codehaus.mojo</groupId> <artifactId>exec-maven-plugin</artifactId> <version>1.4.0</version> <configuration> <mainClass>jp.mydns.akanekodou.App</mainClass> </configuration> <executions> <execution> <phase>test</phase> <goals> <goal>java</goal> </goals> </execution> </executions> </plugin> </plugins> </build> <dependencies> <dependency> <groupId>junit</groupId> <artifactId>junit</artifactId> <version>4.12</version> <scope>test</scope> </dependency> </dependencies> </project>
build
要素が新たに追加され、その直下に plugins
要素がある。Maven のプラグインにはビルドプラグインとレポーティングプラグインがあり、Exec Maven Plugin はビルドプラグインなので build
要素に追加することになる。
今回は mvn test
を実行したら自動的に mvn test exec:java
が実行されるように設定している。
mvn test
を実行すると…
------------------------------------------------------- T E S T S ------------------------------------------------------- Running jp.mydns.akanekodou.AppTest Tests run: 1, Failures: 0, Errors: 0, Skipped: 0, Time elapsed: 0.148 sec Results : Tests run: 1, Failures: 0, Errors: 0, Skipped: 0 [INFO] [INFO] --- exec-maven-plugin:1.4.0:java (default) @ MavenSample --- Hello World! [INFO] ------------------------------------------------------------------------ [INFO] BUILD SUCCESS [INFO] ------------------------------------------------------------------------ [INFO] Total time: 4.490 s [INFO] Finished at: 2015-08-27T20:57:56+09:00 [INFO] Final Memory: 11M/212M [INFO] ------------------------------------------------------------------------
確かに実行されている。
Apache Maven を使ってみよう(その 2)
Maven のビルドライフサイクル
Maven のビルドライフサイクルには多数のゴールが設定されている。ちなみにデフォルトのライフサイクルには何と
validate
,initialize
,generate-sources
,process-sources
,generate-resources
,process-resources
,compile
,process-classes
,generate-test-sources
,process-test-sources
,generate-test-resources
,process-test-resources
,test-compile
,process-test-classes
,test
,prepare-package
,package
,pre-integration-test
,integration-test
,post-integration-test
,verify
,install
,deploy
こんなにゴールが設定されている。
しかし、実際にはこれを全部使うことはない。以下、主だったものを説明する。
Apache Maven を使ってみよう(その 1)
当ブログではこれまで Apache Maven (以下、Maven) の話題は極力避けてきたが、昨今の開発事情を鑑みるに、最早 Maven なしでは開発がままならない状況になりつつある。Spring MVC では標準のビルドツールとして採用されるなど、Maven は避けては通れないものになっている。
Maven はなぜ便利なのか ?
ビルドライフサイクルの自動化
IDE を使っているとあまりピンと来ないかも知れないが、たくさんの Java のソースコードを一つ一つ手でコンパイルするのは大変な作業である。Maven でプロジェクトを管理しておけば、コマンド一つでコンパイルを含むビルドライフサイクルを全て自動化できる。
Ruby で FizzBuzz を満喫する
Scala にだいぶSAN値を削られたのでここいらで Ruby に日和ろう(苦笑)。
その 1 : Object#tap
を利用する
to_fizzbuzz = -> n { "".tap do |_| _ << "Fizz" if n % 3 == 0 _ << "Buzz" if n % 5 == 0 break n if _.empty? end } puts 1.upto(100).map(&to_fizzbuzz)
Ruby の Object#tap
はブロック内で自分自身に対して行われた破壊的変更が保証される。break
が発動するとそれらの変更を破棄して強制的に別の値を返すことが出来る。発動しなければブロック内で行われた破壊的変更を適用した自身が返ることになる。
さくっと lambda 奴を使っておくと Enumerable#map
に Proc
オブジェクトを渡す Ruby らしい書き方で処理が記述できる。
その 2 : Hash
を利用する
Scala 編で Map
を使ったやつの元ネタ。
Applicators = {3 => :Fizz, 5 => :Buzz} to_fizzbuzz = -> n { fb = Applicators.select{|_| n % _ == 0}.values.join fb.empty? ? n : fb } puts 1.upto(100).map(&to_fizzbuzz)
やってることはほぼ一緒。メソッド名が違うだけ。
その 3 : Enumerable#zip
を利用する
fizz = [nil] * 2 << :Fizz buzz = [nil] * 4 << :Buzz 1.upto(100).zip(fizz.cycle, buzz.cycle) do |n, *f| puts f.any? ? f.join : n end
ネットで見つけてきた。nil
と any
の使い方が Ruby っぽくてお気に入りである。